ASIA DESIGN PRIZE 2019

今年のASIA DESIGN PRIZE(ADP)の表彰式はソウルで開催されました。このデザイン賞ではカテゴリーの別がなく、建築も他のプロダクト製品と同じ土俵で評価されるため、色んな視点や現代の風潮などを知ることができます。今年は茶器のメーカーが多く受賞されています。
http://asiadesignprize.com/
終盤で審査委員長のカリムラシッド(中央)が熱のこもった15分ほどの基調講演をされました。デザインには常に何かを変える可能性を持つことを人々は信じるべきだというような内容でした。動画がアップされています。
https://www.youtube.com/watch?v=zfkLvfBELSE&feature=youtu.be

ソウルのホテル1

~GLAD Hotel Yeouido Seoul~
https://www.designhotels.com/hotels/south-korea/seoul/glad-hotel-yeouido/architecture

ソウルの街は30年ぶりに訪れました。当時から道路網も大きく計画され大陸的な印象がありましたが、大きく変わって大都会になっていました。世界の大都市の中でもソウルの漢江のように川幅が1kmを超える街はそんなに多くないと思います。リスボンやイスランブール、ニューヨークが思い浮かびますが、そこには大きな橋がかかり渡る間にしばし美しい景色を繰り広げることも都市の魅力の一つです。

今回の表彰式はGLAD Hotel Yeouido Seoulの地下のボールルームで行われました。このGRAD HOTELはヨイド地区という漢江の南側にある3.5km×1.5kmの大きな中洲にあります。このヨイド地区は1958年まで空港として利用されていましたが、1967年に開発計画が立案されてから「ソウルのマンハッタン」を目指し現在は証券取引所や国会議事堂などが集まる金融の中心となっています。高級ホテルも多く、このエリアは概して物価が高いようです。このGRAD HOTELホテルは「DESIGN HOTELS」という世界のデザインホテルグループののメンバーで五つ星です。地元の伝統的ブリックを使用して抑制の効いたモダンな外観に仕上がっています。ロビーもエレベータホールも全体的にブリック調でシックに仕上がっています。内部のコンセプトとして公園のベンチ風なものを置いたりして以前公園だった名残を表現しているようです。319室という規模でいくつかのラウンジがありますが、運営も内部でやっているのか全体としてデザインの統制がとれています。

ソウルのホテル2

RYSE, Autograph Collection Marriott 
https://www.rysehotel.jp/

RYSE, Autograph Collectionは刺激的なホテルでした。バー、ラウンジ、レストラン、ギャラリー、会議室、など様々なスペースどれも広く、それぞれが個性的な工夫があり、クリエイティブな刺激を与えようという意図が伝わる施設です。エントランスを入ると、吹抜けとガーデンサイドでゆったりと過ごせるカフェが一旦客を受け止めます。奥に進むともう一つ落ち着いたラウンジがあり、どちらも好みで選べます。1階は一般ユースが多いようで旅行者と地元の人を繋げる仕掛けになっています。3階のレセプションには本のラウンジがあり、宿泊客用の朝食は4階にタイレストランが用意されています。このレストランひとつとっても多様性が連続する面白い空間です。客室内のディテールも詰められていて居心地がよく、独自で開発されたバスローブも肌触りが素晴らしかったですね。

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